良い生地の条件とは?

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
僕の大好きなテレビ番組「ソーイングビー」がEテレで放送されています。
ソーイング大好きな老若男女が集まり、ソーイング技術を競う番組です。
毎回出される課題に四苦八苦しながら取り組む姿や
参加者同士が協力し合う様子が見ていて楽しく、いつか僕も参加したいです!
英語の指示書が読めるかが問題ですけど(笑)
さて、秋冬物の入荷が本格的になり
オンラインショップに商品の詳細を登録している際にふと思う事が。
「肌触りが良く、気持ち良い生地です」と書きながら
本当にそう感じて僕は書いているのですが、
読んで下さっている方はどう思ってらっしゃるのだろう?
信じて下さっているのかなぁ?とふと考える事があります。
そこで、今日は僕の感覚での話しですが
良い生地ってどういう生地なのか書いてみたいと思います。
T-シャツやカットソーの場合、細い糸で目を詰めた織り方をしている生地は薄いけど丈夫です。
子供服に適しているので、良い生地だと感じます。
また、ゆるく織った生地は丈夫さよりも、ふんわりと柔らかく繊細な感じなので
日常着としては少し不安かも。
また、エラスティックやポリウレタンなどの伸縮性のある糸が5%ほど入っているストレッチ生地は
固すぎず程よい伸縮性を感じるのでおススメ!
また、リバティプリントに代表されるコットン生地・綿ローンは
コットンの中のシルクと言われていて、細い糸で織られているため
とっても柔らかくスムースで、お出掛け着にピッタリ!
生地の良し悪しを決めるのは糸の質と織り方という事ですね。
また、良い生地の特徴の一つにシワになってもアイロンをサラリとかけるだけですぐ取れるため
アイロンがかけやすいのも良い生地の特徴ではないかと僕は思います。

TaKaKoではオーダーの際には必ず洋服を手や指先で触り、感触や肌触りを確かめています。
余談ですが、良いお洋服は縫製の前の準備段階でのひと手間をちゃんとかけている事だと思います。
基本、縦糸と横糸で織り上げた生地は歪んでいることもあるので
水通しをしたり、霧吹きやスチームアイロンで生地を縮めて
バイアス方向(布目に対して斜め)に引っ張って縦糸と横糸を正しい向きに変える事が必要な場合が多いです。
それをしていないと、何度か着たり、お洗濯をした際にお洋服が歪むことになります。
何度着ても買ったままの状態を保ったお洋服は、きっとそのひと手間をしているのだと思います。
僕もロンドンでデザイナーさんのアシスタントをしている時に
必ず、生地の地直しを裁断の前にする事を教わりました。
これからも、ご購入頂いたお客様に買って良かったと思って頂けるような
素敵なお洋服を提供できるように頑張ります!!
本格的な冬がやってきますね。
まだまだヨーロッパから素敵なお洋服が届きます。
渋谷、青山にお越しの際は是非、お立ち寄り下さいませ。
お会いできるのを楽しみにしております。

お気に入りを長く着たい!

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
通勤途中に香る金木犀が秋を感じます。
ヨーロッパ各国から届く荷物からも海外の香りを感じる事があります。
柔軟剤のような香りやカラッと乾いたような匂いや形容しがたいような独特の香りなど。
日本の空港に着くと醤油の匂いがするらしい?ですね。
海外に降り立った時に一番にその国を感じる物は香りなのかもしれませんね。
さて10月も中旬を過ぎ僕は衣替えをしました。
ここ数日の汗ばむ陽気に少し早かったかなぁと感じる今日この頃。
皆様はもう衣替え終わりましたか?
お子様の衣替え時期によく聞くのが
いざ、出して着せてみようと思ったら小さかった!
サイズアウト問題です。
大人はサイスが変わる事はあまりありませんが、
お子様の場合は去年と今年、夏を過ぎた今頃が特に背が伸びて成長している事が多く
去年着ていた物が急に着られなくなっていたって事もあるそうです。

大人物より少し早めにチェックしておく方が良いみたいですね。

お気に入りのお洋服が着られなくなった時の悲しさは僕もわかります。
「今年の冬もこれ着よう!」って思っていたのに・・・。
そこで、TaKaKoでは出来る範囲ですがリメイクやお直しを承っております。
例えば、コート。
ちょっとキツイけど着られそう。って時にはボタンを端にずらして付け直したり。

袖丈や着丈が短くなった場合は縫い代があれば、出すことも出来ます。
出せるほどの縫い代の生地がない場合は
ファーを袖に付け足して雰囲気も変える事もできます。
ワンピースの丈もお洋服の雰囲気に合わせて生地やリボン等を組み合わせて着丈を伸ばすことも出来ます。

先日は、冬の半袖ドレスをお直し致しました。
袖ぐり・脇の下がキツイだけで他は着られるという事でした。
ピアノの発表会で袖が無くても良いという事で
袖を取り、袖ぐりを下に切り取ってノースリーブのドレスに。

お気に入りのお洋服を少しでも長く着て頂ける事はお洋服にとっても嬉しい事ですし、
展示会で選び、皆様にお届けしている僕たちにとっても嬉しいです。

当店でご購入頂いたお洋服に限りますが、
いつでもご相談下さいませ。
より良い方法で少しでも長く愛用してもらえるますように。

僕とTaKaKoと子供服

こんにちは!
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
残暑厳しい毎日ですね。
オフィシャルブログを始めて今日で3回目。
ソーイング男子・キッシーってどういう人?という疑問に
少し自己紹介させて頂きます!
子供の頃から手先を使って細かい作業が好きだった僕は母の影響もあり
神戸の服飾専門学校へ。
卒業後、先生の勧めもあってイギリス・ロンドンでより深くファッションを学ぶため留学。
幸運な事にファッションデザイナーのアシスタントとしてアトリエでお手伝いする事になりました。
午前中は語学学校、午後からはアトリエという生活が始まり、
ロンドンファッションウィークやパリの展示会と夢に思い描いていたような心躍る毎日でした♪
ファッションウィーク期間中・某大使館にてショーの様子
そして、留学して2年経った頃、アシスタント同士、仲良くなった友人と
映画「ノッティングヒルの恋人」の舞台にもなったノッティングヒルにあるポートベローマーケットで場所を借りて
自分たちで作った洋服や小物等の雑貨を売る事をスタート。
とっても良い経験になりました。
3年間の留学後、僕は本帰国し上京。
紆余曲折あり、知人の紹介でオーナーのタカコさんに出逢いました!
その当時、原宿にあったTaKaKoはまるでヨーロッパの街角にあるような
赤い屋根と白いドアの可愛いお店でした。
中に入ると可愛いお洋服があふれるほどあり宝箱の中に入ったような雰囲気。
それまで、大人のお洋服しか関わってこなかった僕にとって子供服は未知の世界。
直ぐにヨーロッパの子供服の持つ可愛さや色使い、素材の良さに魅了されました。
またタカコさんやタカコさんのお母様の人柄にも惹かれ
気付けばもうすぐ20年に。
明後日18日は敬老の日。
9人のお孫さんがいるタカコさんは僕にとっては東京のお母さん的存在。
そんなタカコさんが今年で46年目になるTaKaKoへの想いを伝えたいとの事です。
下記、タカコさんからのメッセージです。
ヨーロッパ文化のいっぱい詰まった歴史の博物館のような街並みの中で育まれ駆け回る子供達に憧れて
日本にもヨーロッパの子供服を届けたいとブティックTaKaKoを原宿に1977年の秋にオープン致しました。
遠い国々との連絡の手段としてやっとFAXが使えるようになり個人輸入の始まりの時代でした。
洗練されたヨーロッパブランドは質、色、デザイン等に学ぶ事が限りなくあり
多くの子供達に体感して喜んで頂きたい思いで直接、現地展示会(パリ、フィレンツェ、ロンドン、ケルン)にて
商品を選び続けて参りました。
やがて輸入子供服の取扱店も増加して
ヨーロッパ各国で開かれる展示会にも日本からバイヤー、メーカー、デザイナー等デパートをはじめ
多くの人々が一堂に集結し、それは華やかな時期が続きました。
生活習慣、体型、環境の違いを考慮しながら生産者と話し合いながら仕入れを進める事、
それは楽しい作業でありました。

私の結婚、育児、仕事と追いかけられた日々もまもなく開業46年となります。
直面する困難な問題は絶え間なく襲ってきました。
今日では世界の状況も著しく変化してまいりました。
しかし、すでに親子3代に渡ってTaKaKoにお越し頂いているお客様や
貴重なご意見をお教え下さった多くの方々に支えられ今日まで続ける事が出来、感謝一杯でございます。
広く世界を知ることで失ってはならない文化の本質、理念など大切な継承すべき価値ある物を
子供たちの生活の中で自然と身に着けるチャンスを子供服を介して少しでも役立つならと願い続けています。

幸い、私の娘と心からお店を愛している青年・キシ君がお店を継続してくれることになりました。
皆様の信頼にお答えできるように努力を続け
多くの子供達にお洋服をお届けできる事を願っています。
これからもTaKaKoを宜しくお願い致します。
-・-・-・-・-・-・-・-・-ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- TAKAKO ARA
僕もタカコさんの想いを受け継ぎ
ヨーロッパ各国の素敵なお洋服をお届けできるように頑張ります。