オーダーの季節

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
もうすぐ3月ですが、暖かくなったり寒くなったりで着る物に困りますね。
季節の変わり目の今、ちょうど次の秋冬のオーダーの季節です。
展示会に行ったり、ブランドから届いたカタログとにらめっこしたりしています。
お客様のお顔やどんなお洋服がご希望なのか、
今年の人気だったお洋服は何だったのか?など思い出したり考えたり。
大変な時間でもあり楽しい時間でもあります。
ヨーロッパの子供服の展示会と言えばイタリア・フィレンツェで開催される『Pitti Bimbo』が大きくて有名です。
開催場所はイタリア・フィレンツェの中央駅サンタ・マリア・ノヴェッラにほど近い、中世の建造物「バッソ要塞」の約6万平方メートルを会場に、沢山のブランドが集まります。
メンズ最大の見本市「Pitti UOMO」の開催でも有名です。

3日間、朝から夕方まで歩いて各ブランドブースを訪ね、交渉していきます。
コロナ渦の時は展示会の開催もなくなり、行く事も出来ず。
ブランドから送られてくるネットカタログからオーダーしていました。
お洋服のデザインは写真からでも分かりますが、
素材は難しく、特にニットはチクチクするかどうかは分からないのでオーダーするのは難しく悩むところです。
そのため、コロナ渦では今まで取引のあるブランドはオーダーしやすいですが、
新しいブランドを見つけることは至難の業です。
コロナ渦が開けて久しぶりのフィレンツェの展示会では
初登場のブランドもあり、TaKaKoではいくつかの新しいブランドを見つける事が出来ました。
行って良かったと思える瞬間ですね。
今季、夏物ではドイツ発・ラグジュアリーレザーバッグブランド『AIGNER』のキッズウェアが初登場致します!!
是非、お楽しみにお待ちくださいませ。
また、コロナ渦に方向転換をしたブランドも。
展示会には参加せずにネットオーダーのみになったブランドもいくつか。

東京にもヨーロッパ子供服の展示会がいくつか開催されています。

可愛いお洋服との出会い方も様々ですね。
「Pitti Bimbo』展示会にて
イタリアから送られてきた生地見本を見て考え中・・・
東京で開催された展示会にて。
イタリアブランド「Malvi&Co」のブースと頂いたプレゼント
少しずつ、暖かく春の陽気になってきたら、ぶらりとお散歩したくなりますね。
お散歩ついでにふらりとお立ち寄り下さいませ♪
春夏の可愛いお洋服達と一緒に皆様のお越しを心よりお待ちしております。

入園・入学準備ー手提げBagー

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
以前ブログでも紹介致しました僕の大好きなテレビ番組「ソーイング・ビー」。
先日、優勝者が決まりFINALを迎えました。
始まった当初はパッとしなかった優勝者のアニー。
回を重ねる事にどんどん上手くなって、準決勝辺りから覚醒したような感じでした!
課題を重ねていくうちに技術や思考が向上していく様子を見られるのも「ソーイング・ビー」の醍醐味です。
そこで、本日も先週に引き続きソーイングのお話。
入園・入学準備の季節が到来。
生地屋さんは説明書片手に生地を探すお母さんが増えてきました。
最近ではご家族で探されている方もよく見かけます。

入園・入学準備で必ず必要なのが手提げバックですね。
物を沢山入れる事が多いので丈夫に作りたいです。
キルティングや帆布、デニム生地、TCウェザー(1月27日に書いたブログをチェックしてみてください)
あたりが適していると思います。
僕が作る時に必ず準備するひと手間が、バックの口に接着芯を貼る事です。
バックの口を堅くしっかりさせることで口が大きくしっかりと開くので物を出し入れしやすく
また見栄えも良いと思います。
幅5㎝ぐらいに切って、バックの口をぐるり一周貼って頂ければ良いです。
接着芯はアイロンの熱で着けられるタイプを使ってみて下さい。
僕は何にでも使えるように低温接着の物を使っています。
接着芯には白と黒がありますが、どんな色にも使える白をお選びになると良いと思います。
テカテカと光っている方が糊が付いている方です。
バックがほとんど出来上がり、最後に持ち手を付けますが
資材テープを持ち手に使う事が多いと思います。
資材テープにはコットンとナイロンの2種類があり、僕はコットンをオススメします。
ナイロン製は何度も使っているうちに重みに耐えかねてちぎれてしまう可能性が多いです。
その点、コットンタイプはそういう事が少ないのかなぁと思います。
僕がオーダーで製作する場合は、お客様からのご希望がない限り
バック本体の生地を持ち手にも使う事が多いです。
資材テープだと、バック本体と全く同じ色を使用するのは難しいので
バック本体と同じ生地で持ち手を作った方がしっくりくるためです。
あえてデザインとして色や素材を変える場合は資材テープを使用するもの良いですね。
お子様とお気に入りの生地を見つけて、
あれやこれやと考えるのも楽しい時間ですね。
いつでも、ご相談に応じますのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

お天気の良い日には表参道、青山、渋谷辺りをお散歩ついでに
是非、お立ち寄りくださいませ。

入園・入学準備ー巾着袋ー

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
今日は節分ですね。
子供の頃は近くのお寺に豆まきに行き、甘酒のような物を飲んで提灯を持って帰宅するという風習がありました。
今思うと情緒があって素敵な催しだったなぁと感じます。
年の数だけ豆を食べるのは、もう無理ですね(笑)

先週のブログ、入園・入学準備の生地選びに引き続き
本日はお弁当やコップ、お着換え等を入れる必需品である巾着袋について書いてみようと思います。
使い道が多い巾着袋。
製作の際にちょっとした一工夫をする事で使いやすくなる事も。

裏地を付ける事が多い巾着袋。
先週のブログでも書きましたが、裏地が表地よりも小さいと表地が引き攣ってしまうため
生地を水通しして一旦縮めてしまう事が必要です。
面倒なひと手間なので、裏地を表地より少し大き目にするのも良いと思います。

また、物を出し入れする時に中の裏地が一緒に外へついてきてしまう問題がありますね。
こんな風に↓
そうならないために、表地と裏地の底の部分の端っこを一緒に縫い止めておくと良いです。
下の写真の〇で囲んだ部分を中で縫い留めます。
巾着袋が出来上がったら最後は紐通しですね。
紐の先端を切ったままにしておくと使っているうちに、もけもけになりますよね。
これを防ぐために、紐の先端部分にセロハンテープをぐるり一周巻いて
巻いたセロハンテープの真ん中をハサミで切ると、ほつれにくくなります。
また、ほつれ止め液という便利な物もあるので切った先端に液を塗っておくのも良いですね。
簡単な補強方法なので、何度もお洗濯するうちに剥がれてしまう可能性もありますが。
出来上がり早々に、ほつれてしまうよりは良いかなぁと思います。
本格的な入園・入学準備シーズン到来ですね。
お子様の新しい生活の応援になるよう、一緒に頑張って作りましょう♪

入園・入学準備のご注文等は随時受け付けております。
どうぞ、お気軽にお問い合わせくださいませ。
鬼は外!福は内!!

入園・入学準備の生地選び

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
留学中にノッティングヒルにあるポートベローマーケットでハンドメイド作品を売っていた頃、
メインにはコートやジャケットを製作し
レジ横感覚でお洋服よりも気軽に買って頂けそうな物として手提げバッグを沢山作っていましたが
あれから20年後、お子様の入園・入学用のバッグを楽しんで作っているなんて
あの頃の僕には想像出来ていなかったです。
そう、もうすぐ2月。
学校の入園・入学の説明会も始まり
少しずつ、入園・入学準備グッズのオーダー問い合わせが増えてきました。

そこで、今日は手提げバッグや靴袋等の入園・入学グッズに適した生地の事を書いてみようと思います。
生地の質感や触り心地など個人差がありますので
今からオススメする生地は長年、オーダー製作をしてきた中で僕の個人的感覚の話になりますのでご参考までに。
手提げバッグや靴袋の場合、重さのある物を中に入れるので
生地は丈夫な物が良いですし、生地自体が柔らかいと物を入れにくいので
ある程度の張り感があると良いと思います。
キャンバス生地や帆布生地もしっかりとして良いですが
分厚い物が多いので、何枚も重なると家庭用ミシンでは縫いづらいと思います。
そこで僕が、お客様に提案させて頂いている生地は
ポリエステル65%コットン35%のTCウェザーという生地です。
薄すぎず厚すぎず、適度な張り感もありシワにもなりにくいのでオススメです。
少し光沢感もあるので上品な仕上がりに。
又は、ポリエステルとコットンの配合が同じ生地のT/Cギャバも良いです。
こちらは生地の厚さは同じ感じですがTCウェザーよりも少し柔らかい印象です。
色の種類も豊富なのでどちらの生地にするかはイメージによってお選びになると良いと思います。
Takakoではアップリケや刺繍のご希望がほとんどなので、アップリケや刺繍をする事によって生地が突っ張りにくい張りのある無地のTCウェザーを選んでいます。
また、着替え袋やお弁当巾着などは薄手の生地が良いので
ポリエステル65%コットン35%のT/Cブロードをオススメ致します。
こちらも適度な張り感とシワになりにくいという特徴があります。
お洗濯の機会が多い袋物はシワになりにくい生地をお選びになられると樂です。
また、無地とプリント生地を組み合わせて作る場合に気を付けたいのが
お洗濯の際の生地の縮みによる歪みです。
異なる生地を組み合わせると生地の種類によって縮み具合が違うので
お洗濯の度に生地が歪んでしまう事がよくあります。
裏地を付けた場合も同じです。
表の生地と裏の生地の種類が違うと同じ現象がおこります。
そうならないためには、少し面倒ですが裁断の前に水通しして生地を一旦縮め
生乾きの時にアイロンで生地を整えると生地の伸縮が収まり
お洗濯の際の縮みや歪みが抑えられます。
是非、お試しくださいませ。
少しでもご参考になれば幸いです。
また、入園・入学準備の製作等でお悩みの方やお困りの方お気軽にご相談くださいませ。
僕でよろしければ、お伺いいたします!
お子様にとって不安と期待の新生活。
一番近くで見守ってくれる学用品で応援できればと思います。

Winter*Sale

明けましておめでとうございます。
昨年の9月から始めたオフィシャルブログ、読んで下さりありがとうございます。
毎週のブログのアップを楽しみにして下さる方がいらっしゃったらとっても嬉しいです!
今年も子供服にまつわるお話を色々と書けたらと思います。
改めまして、こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
5日間のお正月休みもあっという間に過ぎてしまいました。
ロンドンでは(たぶん欧米諸国はどこもそうかもしれませんが)
クリスマスがメインの行事なので日本のようにお正月休みという期間がなく
1月1日だけ「HappyNewYear!!」って感じに盛り上がって2日から通常通り。
クリスマス休暇で多くの人は実家に帰ったりして家族で過ごすので
年末年始の街はとても静かで寂しかった記憶があります。
それも、今となっては良い想い出です。

さて只今、Winter Sale開催中です。
皆様、SALEは好きですか?
僕は好きです!
お気に入りのブランドやお店のお洋服をお得に買えるって嬉しいです!
この冬のSALEでは何を買おうかなぁ~、いつショッピングに行こうかなぁとワクワクしながら考えています(笑)
今はかなり変わったかもしれませんが、
僕のロンドン留学中は若者に人気のデパート「SELFRIDGFS」や少し尖がったファッションなら「HerveyNichols」
クラシカルなファッションなら「Harrods」とショッピングのはしごをしていました。
ほとんどウィンドーショッピングですが(笑)
大人と違って子供服の場合、SALEでのサイズ選びは
次の冬にメインに着られるサイズを選ぶのが良いのかなと思います。
また、春先まで着られそうな薄手の物を選ぶとこれからの季節に重宝しますね!

本格的な冬の寒さはこれからなので
ぜひ、お気に入りのお洋服を見つけて下さいませ。
今年もヨーロッパの素敵なお洋服を沢山の方にご紹介したいと思います。
どうぞ、宜しくお願い致します。

渋谷、青山、表参道辺りにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。
可愛いお洋服と一緒に皆様のお越しを心よりお待ちしております。

躊躇する?白

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
明日はクリスマスイヴ。
暖冬だと思っていたら、年末にかけて寒い日が続いていますね。
北日本では降雪が続いているようです。
お気を付けてお過ごしくださいませ。
東京で雪が降るとしたら2月ぐらいでしょうか。
ホワイトクリスマスなんてことは、東京ではなさそうですね。
雪と言えば『白』ですね。
白いコートやワンピース、ジャケット等を着ている方を見かけるとカッコいいしオシャレで素敵だなぁと思います。
汚れなどを気にして、購入までに躊躇してしまいますよね。
子供服ならなおさら。
「すぐ、汚れてしまう」と真っ先に考えてしまいます。
しかし、白いアイテムって持っているととっても便利だと思います。
タートルやポロシャツやカーディガン。
プリントや色々な色のお洋服にも合わせやすく、
コーディネートがまとまるので本当はあるととっても便利です。
オーナーのタカコさんは、お洗濯がとっても上手で
『白』は汚れても洗いやすいから逆に樂よ。と言っています。
柄物や色物ですと、色落ちの心配がありますが、
『白』は汚れた部分だけを漂白剤を付けて洗うことが出来ますし、
漂白剤入りの洗剤で洗う事にも躊躇なく。
思ってるより簡単かもしれませんね。
少し話は変わりますが、
『白』って白に染めているってご存じですか?
染色の仕事をしていた父からの受け売りですが、
元々の白は生成り色だそうです。
ナチュラルな白・生成り色の生地を蛍光色で染めるそうです。
日本は青みの強い蛍光色で、海外は赤みの強い蛍光色で白に染めるそうです。

日本は青みがかった白を好むそうで、いわゆるT-シャツの白だそうです。
清潔感がある『白』って感じがします。
欧米諸国では赤みがかった白を好み、いわゆるオフホワイトですね。
温かみのある『白』って感じです。
たしかに、ヨーロッパの子供服の白ってオフホワイトが多い気がします。
オフホワイトの方が蛍光灯のような真っ白より色なじみが良い気がします。
ヨーロッパに多いくすみピンクやブルーグレーにはオフホワイトがピッタリ合いますしね。
真っ白だとなんだか白だけが浮いているように感じがします。
しかし、お受験などのフォーマルなシーンでは青みがかった白の方が清潔感があり適切な感じがします。
また、濃紺色に青みがかった白を組み合わせた方がパキッとした印象になりますね。
同じ白でも面白いですね。
先週のblogで書いたように国や人種によって色の認識が違うのですね。

僕も白を使ってコーディネートを楽しめたらと思います。
とは言え僕も大好きな真っ白なドレスシャツを持っていますが登場回数は少ない方です。
やはり汚れが目立つのを気にして(笑)
躊躇せず、挑戦します☆

年内の営業も29日までとなりました。
師走のお忙しい時期かと思いますが
渋谷、青山、表参道にお越しの際は是非!お立ち寄りくださいませ。
可愛いお洋服達が皆様のお越しを心よりお待ちしております。

BLUEも色々

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
先日、仕事帰りに渋谷のクリスマスイルミネーション・青の洞窟に初めて行きました。
パスタの「青の洞窟」が協賛しているのですね。
NHKホールにかけての一本道がブルー一色に。
顔までブルーになってしまっているような気がしました。
今年はマーケットや出店もあり賑わっていました。
Blueと言えば、ヨーロッパの子供服にはいろいろなBlueが使われています。
12色の色鉛筆にある水色や青色とは違い、くすんだブルーから色鮮やかなブルーまで。
特に多い色はグレーがかったブルー、ブルーグレー色です。
子供服には少し地味に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
このブルーグレー、12色にある水色よりも結構日本人に似合う色ではない僕は感じています。
少しグレーが入る事によって、色合いに落ち着きと上品さが加わるような気がします。
また、ここ最近は『アナと雪の女王』の影響からか女の子の好きな色にブルーが増えているようですね❆
僕の個人的に感じる事ですが、
ヨーロッパの人って子供だから、大人だから、この色!という発想がないのではないかと思います。
子供服もファッションとして捉え、大人顔負けの配色や色使いが多いなぁと展示会で感じます。
そんな中、Takakoではあまりにも大人っぽい物は選ばないように
子供の頃だからこそ、似合う色やデザインを吟味してセレクトしています。
少し、話が逸れるかもしれませんが。
瞳の色の違いで色の見え方が違うとか?
ずいぶん前に、イタリアブランドから仕入れていた紺色のベロアと同じ物をどうしても手に入れたいと思い
色々と探したのですが、同じ物を見つける事が出来ないのなら作ろうという事に至りました。
好きな色に生地を染めてくれる会社を見つけ、
サンプルとしてイタリアブランドの紺色のベロアをお渡しして生地を染めてもらいました。
しかし、出来上がった生地の色はサンプルとは若干違う紺色。
何度か試して頂きましたが、同じ紺色にはならなかった記憶があります。
ある人からのアドバイスによると、染料の違いもあるかもしれないけど、
イタリア人と日本人の目の色の違いが色の捉え方の違いに関係あるとの事。
職人さんの技術だけではどうにもならない事なのかもしれません。
面白いですね~。
同じようにきっと、着物の染色などは日本人にしか出来ないのかもしれませんね。
こんな綺麗なロイヤルブルーも。
沢山の色のお洋服に囲まれていても目が癒されるヨーロッパの色たち。
是非、ショールームにお立ち寄り頂きみなさまにも感じて頂けたらと思います。

年末のお買い物のお出掛けついでに、ふらりとお立ち寄り下さいませ。
お待ち致しております。

ファッションって文系or理数系?

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。
先日、新国立美術館で開催中の「イヴサンローラン展」に行って来ました。
洋服のコレクションだけでも110点もの展示があり、
デザイン画や写真などを合わせるととっても沢山の展示品があり、見ごたえのある展覧会でした。
今や当たり前にある女性のファッションやスタイルを作り出した才能は天才というしかありませんね。
13歳の頃から紙の着せ替え人形の洋服をデザインしていたというサンローラン。
僕もふと、自分の子供の頃を思い出しました。
小学2年生の作文に「将来の夢はデザイナー」と書いていました。
デザイナーにはなれなかったですが、
今もこうして可愛いお洋服達に囲まれ、お客様からのご注文で通園通学バッグを作ったり
オリジナルレインコートを作ったりしているので夢に近づく事は出来たと感じます。
さて、ファッションって文系または理数系?
皆様はどちらだと思いますか?
僕は、子供の頃は文系だと思っていました。
理数系なんて、絶対に必要ないと思い込んでいました。
そのころ、ちょうどあるテレビ番組でコシノヒロコさんだったか、出身校で課外授業をするということで、
学生たちにファッションの仕事をするなら理数系をちゃんと勉強しなさいと伝えていました。
その当時の僕には、その言葉の意味がピンと来なくて「へぇ~」くらいでした。(笑)

それから月日が経ち、専門学校を卒業しロンドンに留学。
デザイナーさんのアシスタントになって、
プロの仕事を目の前にし、色々な経験を積ませてもらううちに、ようやくその意味に気付きました。
デザインを考えるには発想力や感覚、センスが必要ですが
その想像したデザインを現実の物にするためのパターン・製図を製作するには
平面を立体的にするための能力や数式の当てはめ方などほぼ数学的要素が必要です。
僕の一番苦手とする事です(笑)
学生時代の製図のノートを見返しても、なかなか理解できないですね。
また、縫製についてもです。
まず、どこから縫い始めるのが良いか。
どこの部分を開けておけばひっくり返せるか?
どこの縫い代をどこまで切っても良いか等・・・
完成図を予想しつつ、
最短で無駄なく綺麗に洋服に仕上げられるかは理数系の頭の使い方だなぁとひしひしと感じました。
「あ~もっと、ちゃんと数学の勉強しておけば良かった」って。
大人になって後悔する、典型的なパターンですね(笑)
海外のファッション学校では、デザイナー志望の生徒には縫い方を教えないし
極端に言えば、縫えなくても良いという方針があるところも。
それは、縫えると自分の中に限界を作ってしまうからだそうです。
このデザインだと、縫えないかも?とか。縫いづらいかも?など。

イギリス出身のデザイナー・アレキサンダーマックイーンは
セントラル・セント・マーチン大学時代、才能は認められていたそうですが大成しないと言われていたそうです。
彼は、背広の語源になったとも言われるテーラーメイドの店が並ぶサビルロウで修業した経験があり
ソーイング技術が優れていたため、デザインの限界が来ると思われていたそうです。
しかし、実際は皆様もご存じのように自身のブランドやGIVENCHYを手掛け
素晴らしいデザインやファッションショーでの演出等才能にあふれていました。
例外なのかもしれませんが。
今季のお洋服は全て揃いました☆
是非、チェックしてみて下さいませ。↑(上の写真をクリック!)
12月に入り、街はクリスマスですね。
渋谷、青山、表参道にお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。
ささやかなクリスマスプレゼントをご用意して皆様のお越しを心よりお待ちしております。

Made in 〇△□の違いって何だろう?

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。

11月も最終週になり
街はクリスマスの準備が始まりました。
通勤途中の渋谷ヒカリエでもイルミネーションが。
また、外苑前の銀杏並木ではクリスマスマーケットが。
Takakoでは今季のお洋服の入荷が無事に終了致しました。
世界情勢が色々とある中、今年の始めにフィレンツェの展示会でオーダーしたお気に入りのお洋服が全て
(若干、届かなかった物ありますが・・・)無事、届いたことにホッとしています。
沢山のお洋服の中から皆様のお気に入りを見つけて下されば幸いです。
Takakoではヨーロッパ各国のお洋服をセレクトして取り扱っております。
イタリア・フランス・スペイン・ポルトガル・ドイツ・イギリス。
なるべく、自国生産の物を選んで買い付ける事を大切にしておりますが、
全てのブランドがMade in Europe という事はとても難しく。
ブランドの規模が大きくなるほど
自国生産では数量が追いつかず、他国での生産になる事が多いです。
中国、ベトナム、フィリピン、インドにカンボジア、パキスタン等が多いですね。
それでは、ヨーロッパ製が良くて、他国製が良くないのか?
どうなんでしょう?
僕の個人的な考えですが、
お洋服の出来上がりの良し悪しや醸し出す雰囲気は国の問題ではなく、
作る人の縫製技術や想像力の差がお洋服に現れるのではないかと思います。
僕がロンドンでデザイナーさんのアシスタントをしていた頃、
そのデザイナーさんは、建築家出身でとっても面白い発想のデザインや型紙(パターン)製作を自らされていました。
僕は、製作された型紙や裁断された生地を見ても
一体どんな形のスカートやドレスが出来上がるのかを想像も出来ず、
今、自分がどこのどんなパーツを縫ってどんな形になるのかを想像できないまま作業を進めていました。
そんな感じで出来上がったお洋服は、どこか間の抜けたような何も感じられないただの物体のようでした。
そのような経験やデザイナーさんからの助言で気付いたのが
完成品を想像しながら作るのと、何にもしないままただ作るのとでは雲泥の差とは言わないまでも何かが違うのは感じました。
という事は、どこの国で生産されていても
制作に携わる人が自分が作っている物の完成品を想像出来ているか?という事が重要なのではないかと僕は思います。
ブランドが他国での自社工場での指示や管理をしっかりとしている事が大事なんだと思います。

エルメスやシャネル、ディオール等の歴史ある長く人々に愛されているブランドには
必ずデザイナーの意図する事を想像して把握し、形にする事が出来るパタンナーや縫う方達がいます。
言わばブランドの生命線。
なくてはならない存在です。
Takakoでは、ブランドの知名度よりも仕立ての綺麗さや、素材の良さ。
また、色の配色が素敵だったり、良い雰囲気を感じる素敵なお洋服を沢山の方に届けたいと考えています。
小さくても、こだわりを持って素敵な子供服を作っているブランドがあります。
そんな素敵なお洋服に、これからも出逢えますように。
そして、届けられますように。
クリスマスイルミネーションが綺麗な季節。
渋谷、青山、表参道近辺にお越しの際は是非、お立ち寄りくださいませ。
ビルの5階で皆様のお越しをお待ちしております。

リバティプリントって?

こんにちは。
ロンドン帰りのソーイング男子・店長のキッシーです。

ショールームのあるビルの斜め前にあるドーナツ屋さん「I‘m donut?」。
気温が寒くなった今日も行列です。
夕方近くになるとたまに行列が途絶える時があり、
先日ショールームのベランダからチェックして、買いに走りました!!
売り切れも多く種類は少なかったですが、念願の生ドーナツをゲットしました。
結構どっしりとした重さですが、食べてみると水分量が多く初めて食べる食感のドーナツでした。
甘さそうに見えて、意外にあっさりとして美味しかったです。
また、ベランダから様子をうかがって・・・。
そんな行列が出来るほどではないですが(笑)
Takakoで人気のブランドはイタリアから届く「Nicoletta Fanna」です。
取り扱いを始めて30年近くのお付き合いになります。
マダム・ニコレッタさんがデザインして全てイタリア生産にこだわったブランド。
ジャーナリストだったニコレッタさん、40代を過ぎた頃
大好きな刺繍を仕事にしようと思い立ち、仕事を辞めて自身の名前を付けたブランドを始めました。
こだわりの刺繍と上質なコットンやリバティプリントを使ったお洋服がとっても素敵なブランドです。
その、リバティプリント。
日本でも、とても人気の高いファブリックブランドです。

ロンドン中心部にある1875年開業の老舗のデパート・Liberty。
1924年に建造された木造の外観がとってもオシャレなデパートです。
僕もロンドン留学中にはよく遊びに行きました。
デパートの入口にある花屋やグランドフロアにあるリバティプリントを使って作った雑貨達。
2階に上がれば世界各国からセレクトされたインテリア雑貨。
さらに上がれば、最先端ファッションのフロアーとずっと滞在していたくなるようなデパートです。
そのLibery社が扱っているファブリックがリバティプリントです。
毎年いろいろなテーマがあり、その中からとっても沢山のデザインが生み出されています。
どのデザインにもストーリがあり、その世界観やイラスト、色使いにうっとりします。
最近では、キティちゃんやピーターラビットをモチーフに使ったり
ハリウッド俳優のジョンマルコビッチがデザインしたりしています。
デザインだけでなく、リバティプリントが愛される一つが上質な生地です。
コットンの中のシルクと呼ばれるタナローンを使っています。
一般的なコットンよりも薄く柔らかいコットンです。
シワにもなりにくく、アイロンもかけやすいのが僕は気に入っています。
値段は1メートルあたり、一般的なコットンの4倍ぐらいはするでしょうか。
肌への触りがとっても気持ち良い生地ですし、それだけの価値はあると僕は思います。
子供服だけでなく、大人のブラウスやシャツ、コートの裏地に使わる事も多いリバティプリント。
実は、イギリスでプリントされているかと思っていたら最近は日本でプリントされているそうです。
日本の染色技術が優れているためだそうで、ほとんどのコレクションにはprinted by Japanと記載されています。
日本の職人技術ってすごいですね。

そんな、イギリス・日本・イタリアの三ヶ国が作り上げたリバティプリントのワンピース。
今季も素敵なデザインで入荷致しました。
是非、チェックしてみてくださいませ。
やっと冬らしい寒さがやってきましたね。
体調を崩さないようにお気を付けてお過ごしくださいませ。
素敵な冬のお洋服が沢山ヨーロッパから届いています!
渋谷、青山、表参道辺りにお越しの際は是非、お立ち寄りくださいませ。
お待ちいたしております。